木質ペレットの吸水性に注目

畜産敷料事業を開始

〜昭和企画、周年需要を狙う〜

 積算ソフト開発、環境装置開発の昭和企画(愛知県稲沢市、榎本和男社長)は、製材端材やオガコなど廃木材から 製造した木質ペレットを畜産敷料(しきりょう)にリサイクルする「敷料化プロジェクト」事業を開始する。
 同社では昨年、バイオマス燃料のニーズ増に焦点を合わせ、廃木材などの有価物化を支援する「ペレット十字軍」 事業を開始しているが、今回のプロジェクトは新用途開発として木質ペレットの吸水性に着目し、季節的な需要変動 のない敷き料(畜舎の床に敷かれる柔軟材料)に活用しようというもの。
 製材工場のオガコのほか、木材加工工場などで排出される端材を集めてオガコ化したものを、製造機械(ペレタイザー )でペレット化し、畜産関係へ供給する流通システムを近日中のまとめる方針だ。
 農林水産省の畜産統計をもとに試算した同社のデータでは、国内の畜産用(牛・豚)敷き料は年間905億円の市場 規模があるとしており、従来の材料(稲わらやもみ殻、オガコ単体)に比べて木質ペレットは吸水性が高く、保管や 運搬が容易なことから商品として差別化できるとする。「ペレットストーブなどの2次装置の普及を前提とする必要 がなく、安定した直接需要が望める」(榎本社長)。
 今後、木材加工業者等にペレット製造事業を、畜産関係にペレット敷き料の採用を打診して行く。
 ▽昭和企画=電話0587・36・3271(http://www.showakikaku.co.jp) (日刊木材新聞平成18年9月22日号)