昭和企画の炭化装置「炭焼十字軍」
愛知・足助町で公開実験

愛知県森林組合連合会(古橋茂人会長)は5月28、29日の両日、間伐材の
処理および再生の一環として、炭化装置「炭焼十字軍」の公開実験を
愛知県東加茂郡足助町の同組合連合会足助共販所で開催。組合員ら約
80名が、木炭および木酢液の生産方法など熱心に研究していた。
現在、森林家の多くが間伐材の処理に頭を痛めており、その有効利用
のひとつとして提案されたのが、今回の炭化装置である。同装置は
積算ソフトメーカーの(株)昭和企画(本社愛知県稲沢市、榎本和男社長)
が研究開発。「クルマと同様の考え方の空冷方式(実用新案申請中)を
採用し、蒸気を冷却する方法で、木炭および木酢液を採取。植物で
あればすべて炭に変えることができる」(榎本社長)という。
操作はいたって簡単で、間伐材を中に入れ、蓋をして火をつけるだけ。
後は3〜4時間燃焼させ、火止めし密封するだけで出来上がり。「燃焼
にはLPガスを使用しており、価格も450万円からと、これまでの装置
に比べかなり購入しやすく、画期的な装置となっている」と同組合
連合会も推奨。さらに、「今後は木酢液の市場性やニーズを含め、
マーケティングの研究も行っていきたい」(同)としている。

林経新聞 1998年6月5日(金)